洋上風力発電人材育成事業費

洋上風力産業エンジニア向け
人材育成プログラムの構築

取り組むべき課題

今後、日本にて洋上風力事業が急拡大していく中で、洋上風力事業の事業開発、エンジニアリング、O&M等すべての領域で人材は大きく不足しており、優秀な洋上風力産業人材の育成は緊急の課題です。
また、日本の風況は過酷であり、欧州、米国、中国で製作された風車等及び設置条件をそのまま持ち込むことは難しく、エンジニアリング領域に求められる知識・能力は、表面的・現場的なものだけでは不十分です。
しかし現在、日本では洋上風力関連の知識を得るために、海外大学のWEBプログラム(英語)や国内大学の洋上風力関連講義を探し出し受講している状況です。本事業ではこれらの専門的な洋上風力に関するエンジニアリングの講座を日本で設立することにより、日本国内での洋上風力産業エンジニアリング人材の育成に取り組みます。

今回の事業の内容

本事業では、洋上風力発電産業を牽引するエンジニア人材の育成を目的に洋上風力風車に係る計画、設置、運営・維持及び撤去の一連プロジェクトフェーズに必須となる専門知識・能力を培うことができる人材育成プログラムの構築を目指します。
当該プログラムは、九州大学、佐賀大学、北九州市立大学が現在実施している講義をベースに、企業、発電事業者、自治体、大学を構成員とする「洋上風力産学官連携コンソーシアム」※の協力のもと①洋上風力入門②サイト条件評価③風車工学④浮体設計⑤支持構造物⑥環境・経済評価の6つのモジュールとして構成・最適化し構築します。また、企業等の方が受講し易い仕組み作りを同時に行います。

代表者からの一言

九州大学は、独自の風車技術/浮体技術(ハード面)と風況解析技術/流体構造解析技術(ソフト面)の両面を兼ね備え風車開発ができる国内唯一の大学であり、世界的にも高い研究開発実績を有しています。
本事業ではこれらの実績をベースに、佐賀大学、北九州市立大学、「洋上風力産学官連携コンソーシアム」※等の協力のもと、洋上風力発電のエンジニアリングに係る各専門領域を全て包含した人材育成プログラムを構築します。
現在、我が国の風力エネルギーの導入は、欧米の風力先進国に比べて十分進んでいない状況と言えますが、組織の垣根を越えてオールジャパン体制で洋上風力発電に関する技術の研究開発や人材育成に対応していくことで、この状況を変えていくことができると確信しております。

九州大学洋上風力研究教育センター
センター長 福田 晋

※洋上風力産学官連携コンソーシアム
九州大学洋上風力研究教育センターを核に全国の発電事業者、自治体、メーカー等(2023年9月末現在66機関)の参加を得て、 組織の垣根を越えオールジャパン体制での洋上風力発電に関する技術の研究開発や人材育成の推進を目指し設立したコンソーシアム。
https://recow.kyushu-u.ac.jp/consortium/

実施体制

代表補助事業者

国立大学法人九州大学 https://recow.kyushu-u.ac.jp/

参加補助事業者

国立大学法人佐賀大学
北九州市立大学

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