洋上風力発電専門作業員及び小型作業船（CTV等）
乗組員育成のための教育訓練プログラム構築及び
訓練環境の整備と海洋人材開発

洋上風力発電専門作業員及び
小型作業船（CTV等）
乗組員育成のための
教育訓練プログラム構築及び
訓練環境の整備と海洋人材開発

グリーン成長戦略に基づき、今後洋上風力発電の建設及び稼働が本格化し、設置工事や維持管理に従事する作業員や船舶/船員の需要拡大が見込まれていますが、それらの人材が現在でも十分とは言えず、また当該人材を育成する訓練・研修施設や機会も十分とは言えない状況です。安全・安心・効率的な建設工事及び発電事業を達成するには洋上風力発電人材（専門作業員・作業船乗組員）のスキル向上を目指した訓練が必要不可欠であり、事業や人材確保に継続性を持たせるためには、体系的に訓練された人材を地域に根付かせ継続的に輩出していく事が不可欠なため、まさに洋上風力発電の先進地域である秋田県において、サイトとの近さも活かしながらその仕組みを構築していきます。

取り組みの対象者としては、洋上の現場で作業を行う専門作業員・作業船乗組員を第三者機関に承認されたカリキュラムにて訓練する。 専門作業員にはGWO要件に基づく訓練（https://www.classnk.or.jp/hp/ja/authentication/renewableenergy/gwo.html）のうち 海上生存技術について、作業船乗組員についてはSTCW条約に基づく訓練（https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_fr4_000027.html）のうち 実地訓練を実施し、更に小型作業船（CTV）の操船訓練を実施し、実作業に関わる専門作業員の安全リテラシーの向上を目的とします。これらは秋田県の男鹿海洋高校とそのプール、及び周辺にある遊休地を利用して地域自治体と教育機関との連携を図りつつ進めていきます。

洋上風力事業の成功のカギの１つは人材と言っても過言ではありません。我々は船社として安全を日々追求する立場にあり、その品質と実績をこれからの洋上風力人材の育成にも注ぎ込もうとしているのがこの事業の基礎となります。こちらは単に訓練施設を作り目先の人材を育成するのみならず、訓練施設を置く秋田県、男鹿市、及び男鹿海洋高等学校や県内企業と連携し、産官学一体となる事で将来に羽ばたく人材を長期に渡って幅広く育成していくものとなります。昨年度は上述の関係者皆様のお力添えあり概ね予定通りに進行しました。今年度は近隣住民皆様の期待も乗せて、産官学「民」一体となり当事業の出港に向けて総仕上げを行う運びです。

日本郵船株式会社
船長　川上 哲治